シルバーウィークを活用し、インドネシア、マレーシア、フィリピンの3か国を巡ってまいりました。
今回の目的は、各国の日本酒・日本食市場を実際に自分の目で見て、東南アジア市場を改めて俯瞰することです。現地では、業務用卸、日本食スーパー、酒販店、レストランなどサプライチェーン別のレイヤーを意識しながら、とにかく足を使って回りました。
実際に3か国を巡って強く感じたのは、「東南アジア」と一括りにして市場を見ることの難しさです。
日本食が広く普及していても、イスラム教によるお酒自体に宗教的な制約がある国。日本食が日常食として受け入れられている国。貧富の差が激しく、一部の富裕層しか日本酒が楽しまれていない国。
それぞれの国で、日本酒を取り巻く環境は大きく異なっていました。
この3か国は、カンボジアの未来を描いていく上で、今どのようなアクションを取るべきか、改めて客観的に捉えることができました。
「日本酒を輸出する」というのは、ただ自社に売り上げが立ったら終わり、ではないです。
その国で誰が、どこで、どんなときに日本酒を飲むのか。そこまで理解して初めて、市場をつくることができるのだと思います。
今回の視察で得たものを、今後の輸出事業にしっかりと落とし込んでいきます。
来週以降、各国で実際に見て、聞いて、感じたことをご紹介してまいります!
それでは今週の日本酒NEWSです🍶✨
🍶トピック🍶
①台湾の酒米で日本酒を製造へ 新潟県内の酒蔵が協力
②幸楽苑、福島の花春酒造を子会社へ
③日本酒の長期熟成古酒を使ったハイボール発売
①.台湾の酒米で日本酒を製造へ 新潟県内の酒蔵が協力(詳細はコチラ)
①.台湾の酒米で日本酒を製造へ 新潟県内の酒蔵が協力(詳細はコチラ)
台湾において米離れによる農業の深刻な打撃を背景として、現地の農家を支援するための取り組みが新潟県の松乃井酒造場で始まりました。この取り組みは台湾産の酒米を使って県内で日本酒を製造し、台湾で販売するというもの。企画したのは台湾のコメの産地、宜蘭県です。

スキー合宿を通じて台湾と交流のあった十日町市スポーツコミッションが橋渡しをしていて、松乃井酒造場など県内3社が、四合瓶で5000本分の日本酒を製造します。台湾の酒米を使い県内で製造された日本酒は台湾のスーパーなどで販売される予定です。
海外展開というと、日本で造った日本酒を「輸出する」ことに目が向きがちですが、今回の取り組みは少し異なるアプローチです。
台湾産の酒米を日本へ運び、新潟の酒蔵が日本酒として製造し、再び台湾で販売する。「台湾の農業」と「日本の酒造技術」を組み合わせて、新しい価値を生み出す取り組みです。
台湾のスーパーで販売される予定とのことで、現地の方の興味を持つきっかけになることが期待されます。
厳密にいうと、日本酒の定義は、「日本産の米で作つくったもの」になるので、「日本酒」という呼称は使えず、「清酒」に該当します。
②.幸楽苑、福島の花春酒造を子会社へ(詳細はコチラ)
株式会社幸楽苑は9月24日(木)、福島県会津若松市の花春酒造の全株式を取得して子会社にすると発表しました。同日に株式譲渡契約を結びました。幸楽苑が新たに出店していく駅前型の店で酒類の品ぞろえを広げる狙いです。店で提供する新しい日本酒づくりにも取り組んでいくとのことです。

買収額は非公開で、株式の譲り受けは10月30日を予定しています。幸楽苑の新井田傳会長が個人として花春酒造の株式を2016年に取得、60%を保有していました。新井田会長が花春酒造の社長も務めてきましたが、幸楽苑から出向している星野剛氏に譲る方です。新井田氏は会長に就くとのことです。
2016年から幸楽苑の社長から出資を受けていましたが、今回は幸楽苑の完全子会社化されることで今まで以上に緊密な連携が可能となるため、「造る」と「売る」を一体化する取り組みになります。
興味深いのは、今後展開する駅前型店舗やタイの店舗、首都圏の百貨店などへの販路拡大も想定している点で、花春酒造の拡大につながることが期待されます。
③.日本酒の長期熟成古酒を使ったハイボール発売(コチラ)
パソナグループで日本酒の販売を手掛ける株式会社匠創生は9月16日(水)、日本酒の長期熟成古酒を使ったハイボールを10月1日の「日本酒の日」に一般販売すると発表しました。公式オンラインショップのほか、東京都内の一部コンビニなどでも販売されます。

兵庫県加西市の酒蔵「富久錦」で1998年に醸造された長期熟成古酒に、炭酸の爽やかさを組み合わせたもので、商品名は「古昔の美酒 古酒ハイボール 1998」。350ml缶で880円で販売されます。匠創生の社長は「日本酒の古酒を飲みやすくした。古酒という日本酒の新しいジャンルを作っていきたい」と話しています。
長期熟成古酒は、独特の香りや味わいを持つ一方、一般消費者にとってはまだ馴染みの薄いカテゴリーです。
今回興味深いのは、古酒を「ハイボール」という消費者に馴染みのある飲み方に置き換えたことです。さらにコンビニでも販売することで、これまで古酒と接点のなかった層にも届けようとしています。この取り組みにより、古酒の価値を、どこまで一般消費者に広げられるのか、今後の展開に注目です。
😀{『TAMESHU』9月のテーマは「TAMESHU5周年特集」です!
・春鶯囀 純米酒(萬屋醸造店様・山梨県南巨摩郡)
・小左衛門 特別純米 信濃美山錦(中島醸造様・岐阜県瑞浪市)
・菊石 特別本醸造 もと(浦野合資会社様・愛知県豊田市)
の3本を選ばせていただきました!🍶✨
2021年8月にスタートしたTAMESHUは、おかげさまで5周年を迎えました。
5年間を振り返ると、本当にたくさんの日本酒、酒蔵、そして造り手の皆さんとの出会いがありました。
6年目も、まだ知られていない美味しいお酒や、思わず誰かに話したくなるような日本酒の面白さを、TAMESHUらしい切り口でお届けできるよう努めてまいります!

