東南アジア向け日本酒輸出市場レポート

海外での日本食人気はますます上昇しており、2023年の海外における日本食レストランは、2021年の約15.9万店から約2割増の約18.7万店となっています。


地域別に見た日本食レストランの増加の内訳は、アジア約2.1万店増加、中南米約0.7万店増加、欧州約0.3万店増加/北米約0.3万店減少となっており、アジアでの日本食人気がうかがえます。【出典】海外における海外レストランの概数 農林水産省

それに伴い海外で日本酒の注目度も上がっており、輸出も年々増加しています。その中でも全輸出額のうち約67%はアジア向けとなっています。(のちに詳しく解説させていただきます。)

弊社が日本酒の輸出先として注目している東南アジア、特にカンボジアに焦点を当て、財務省貿易統計から得られたデータを基に日本酒の輸出動向について解説します。

目次

日本酒輸出実績

こちらは全世界向けの日本酒輸出実績を表したグラフです。輸出金額を棒グラフで、輸出数量を線グラフで表しています。
2013年から2023年にかけて日本酒の輸出額は約3.9倍に増加し、海外市場での需要が拡大していることが伺えます。

【出典】財務省輸出統計

日本酒の地域別輸出金額内訳

日本酒の輸出額のうち、約67%がアジア諸国向けです。そのうちASEAN地域(東南アジア諸国連合)向けの輸出額は全体輸出額の約8%を占めます。

【出典】財務省輸出統計

東南アジアの輸出実績内訳

当社が輸出を行っているカンボジアは東南アジアで7番目に輸出金額が多いです。ただし、単価ベースで見ると東南アジアで2番目に高いです。その高単価での取引が進んでいる背景には、カンボジア国内で日本酒が高級品としての地位を確立しつつあることが挙げられ、今後のマーケットの成長が期待されます。

【出典】財務省輸出統計

カンボジアの輸出実績推移

こちらはカンボジア向けの日本酒輸出実績を表したグラフです。輸出金額を棒グラフで、輸出数量を線グラフで表しています。カンボジアの日本酒の輸出実績は堅調に推移をしていることが読み取れます。特に2023年は前年比で約63%の大幅な成長を遂げ、日本酒輸出市場のさらなる拡大が期待されます。

【出典】財務省輸出統計

さらにカンボジアは東南アジアの中でも持続的な経済成長を遂げており、国際通貨基金(IMF)のデータによると、2023年のカンボジアの実質GDP成長率は5.0%と堅調に推移しており、2024年にはさらに6.0%に達するとの予測が立てられています。

このような堅調な経済成長とともに、カンボジア市場における日本酒の需要もますます拡大することが予測されます。

まとめ

海外での日本食人気が続く中、日本酒の輸出も年々増加しており、アジア市場がその中心となっています。特にカンボジアは、今後さらに成長が期待される市場であり、弊社もカンボジアでの日本酒普及に向けた取り組みを強化しています。

カンボジア視察の様子をレポートにまとめております。カンボジアの日本酒市場・日本食レストラン、弊社の現地での活動の様子をご覧いただけます。
カンボジアにご興味を持っていただけた方はぜひ以下のリンクからご覧ください。

【レポート】カンボジア日本酒市場の視察及びイベントのご報告
【レポート】カンボジア日本酒市場~パート2~
【レポート】カンボジア日本酒市場の視察及びイベントのご報告
【レポート】カンボジア日本酒市場~パート3~
【レポート】カンボジア日本酒市場~パート4~

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