【今週のお酒ニュースまとめ】25年4日2日~4月8日号

先週は、日本酒造組合中央会にて開催された「香港市場から学ぶアジア日本酒トレンド」のセミナー及び試飲会に参加をさせていただきました。

香港日本酒業連合会が主催のイベントで、酒サムライの”ミッキー・チャン”さん直々に香港の日本酒市場とオリエンタル・サケ・アワード(OSA)についてお話いただきました。
OSAは、アジア最大の日本酒コンペティションです。
2022年に始まって以降まだ4年目ですが、部門や区分への工夫についてお聞きすることができました。

コンペ開催に向けた品質管理への徹底的な取り組みや、審査員の具体的な評価方法などを知ることができ、大変貴重な時間となりました。
教育について質問をすると、ビギナー層とプロフェッショナルに分けてそれぞれカリキュラムがある、と、回答をいただけ、私自身のカンボジアの輸出拡大に向けたヒントを得ることができました。

関係者の皆様、ありがとうございました!

尚、OSA2025のエントリーがスタートしております。
詳細が気になる方はコチラからご欄ください!

それでは今週の日本酒NEWSです🍶✨

●トピック●
①.奈良県の新オリジナルの酒米も出品。奈良県内の新酒の審査会。
②.発酵由来CO₂の利活用実証プロジェクト(白鶴酒造)
③.産官学連携。震災30年を未来に繋ぐプロジェクト(SAKE HUNDRED)

①.奈良県の新オリジナルの酒米も出品。奈良県内の新酒の審査会。 (詳細はコチラ)

奈良県内の酒蔵で作られた新酒の出来を評価する審査会が、奈良県の大和高田市で3月25日開かれ、新たに開発された奈良県オリジナルの酒米を使った日本酒も出品されました。
今年の審査会には、県内20の酒蔵から吟醸酒や純米酒など、8種類、66点の新酒が出品されました。

このうち7点は、奈良県初のオリジナルブランドの酒米として県が10年余りかけて開発した「奈々露(ななつゆ)」で醸造された酒で、4月から発売される予定です。
会の最後に講評をした大阪国税局鑑定官室の武宮重人主任鑑定官は「全体的によい出来で、奈々露で作られた酒も酸味が特徴のキレのある味になっている」と話していました。

開発には10年余を費やしています!

奈々露で造られたお酒、どのような味わいのお酒に仕上がっているかが気になりますね!
酒造りでの表現の幅の可能性が広がり、今後どのように活用されるか注目です。
   

②.発酵由来CO₂の利活用実証プロジェクト(白鶴酒造)(詳細はコチラ)

白鶴酒造株式会社は、4月2日(水)から「発酵由来CO₂の利活用実証プロジェクト」を開始しました。
日本酒のアルコール発酵は副産物としてCO₂が発生します。その酵由来CO₂を植物の成長促進に活用し、さらにその植物をお酒の原料として利用する、という革新的な取組みにチャレンジがはじまりました。

このプロジェクトでは、白鶴酒造資料館内のマイクロブルワリー「HAKUTSURU SAKE CRAFT(ハクツルサケクラフト)」の室内から発酵由来CO₂を捕集・濃縮し、小型の室内農業装置に送ります。
発酵由来CO₂を植物の生長に適した濃度で供与することによって品質・収量等の向上が期待できます。

室内農業装置ではバジルやシソ、ミントなどのハーブ類の栽培を行い、収穫後は「HAKUTSURU SAKE CRAFT」で造るSAKEやクラフトジンの原料として利用する計画です。
この取組みを通じて「循環型ものづくり」を実現し、酒造りをさらにサステナブルなものに進化させることを目指しています。

(左)小型の室内農業装置

いわば“もったいない”精神の結晶とも言えるこの試み。
通常栽培するハーブ類と味わいがどのように変わるのでしょうか。また、収穫後のハーブ類が活用されたSAKEやジンも一度試してみたいですね!

③.産官学連携。震災30年を未来に繋ぐプロジェクト(SAKE HUNDRED)(詳細はコチラ)

 日本酒ブランド「SAKE HUNDRED(サケハンドレッド)」は、兵庫県と神戸市の震災30年事業に共感し、この30年を未来に繋いでいくための企画を年間を通して実施しています。
その活動の一貫として、神戸学院大学、および神戸松蔭大学とともに、産官学が連携しての共同研究を4月から開始します。

神戸松蔭大学は、阪神・淡路大震災で被害が甚大だった灘区にあります。震災から30年が経過し、学生たちにとって30年前の神戸の街の様子が、映像でしか知らない風景となったことを大学側として課題に感じていました。
この度の取り組みによって、地元・神戸の過去・現在を学生の目線で考え、神戸の未来を作り上げていく大きなきっかけになることを目指しています。

SAKE HUNDREDは、2024年12月から「大学コンソーシアムひょうご神戸」に賛助会員として入会。
大学間連携の特徴を生かした地方自治体・企業・地域団体との連携の拡充と、情報共有・ネットワーク体制の構築を目的とした「企業課題解決プログラム」に参画し、震災30年を未来に繋ぐことをキーワードにしたプログラムに参加しています。

『現外(げんがい)』30年熟成 ヴィンテージ日本酒

記憶・記録・人の思い・時間をつなげていくというお酒の枠を超えた関わり方に、どのような結果になるのかが注目です!

😀{新年度、新生活が始まっていますね!心身共に緊張している人が多いと思います!空や植物を見てゆっくり深呼吸を繰り返して、日々頑張っていきましょう🍶✨

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