【今週のお酒ニュースまとめ】25年8日27日~9月2日号

先週は、カンボジアで初の「千代むすび・酒蔵の会」を開催しました!
カンボジア人オーナーの居酒屋「HACHIKO IZAKAYA」にて、日本人以外の方もお集まりいただきました!

カンボジアでは普段飲むことのできない「夏酒」なども提供させていただきました。
また、プレゼント争奪のじゃんけん大会も大変盛り上がりました!

千代むすび佐野部長と参加者のみなさま

スタッフは全員カンボジア人でしたが、大変きめ細かい対応をしていただき、滞りなく会を進行することができました。
 また、プノンペンで人気のバー「ChakaChaka」でもスペシャルペアリングナイトを実施しました。
ゆったりと日本酒を楽しみながら、料理と日本酒を楽しんでいただけました。ペアリングに向けてはお店と事前に調整をさせていただきました。
今回の出張を通じて、海外で日本酒を広めていくための仕掛けづくりができました。
今後、今まで以上にカンボジア人に日本酒を楽しんでもらえるような取り組みを継続してまいります!!

それでは今週の日本酒NEWSです🍶✨

🍶トピック🍶
①.北海道芦別市、加藤農場が酒蔵に
②.白鶴、「サケ炭」で特許取得
③.菊正宗「しぼりたてギンルビィ」新発売

①.北海道芦別市、加藤農場が酒蔵に(詳細はコチラ

 北海道芦別市で大規模稲作を手掛ける加藤農場が、日本酒製造に乗り出します。同農場は約260ヘクタールの農地を持ち、主にもち米や酒米を栽培しています。創業は2000年で従業員は現在26人。20年に北海道では難しいとされていた山田錦の生産に成功、道内の酒蔵に販売しています。
 24年に青森県弘前市の吉井酒造を買収し、現在、税務当局との調整を進めています。同市から無償譲渡された旧野花南小学校に酒蔵を整備しており、完成するタイミングで製造免許を移設または移転する予定です。早ければ2027年からの製造・出荷を目指しています。

加藤農場が酒蔵として再利用する小学校の旧校舎

 原料には自社栽培している酒米の代表銘柄「山田錦」などを使用。消費者の好みに応じた様々な種類の酒を小ロットで生産する多品種少量生産を目指し、最小単位は仕込みタンクベースで200リットル程度となります。年間6万リットルの生産からスタートし、順次増産予定です。また、日本酒を通年で製造できる「四季醸造」体制を整え、生産が軌道に乗った時点で主に欧州向けの輸出にも積極的に取り組む見込みです。
 加藤代表取締役は「『農家が酒をつくるのか』と思われるかもしれないが、これまでとは違うつくり方や売り方に挑戦する」と意気込んでいます。

また新たに北海道に酒蔵が誕生します!四季醸造のメリットを生かし、市場や消費者の動きを見ながら柔軟に造りを変えていくなど、小回りをきかした対応が出来そうですね。

②.白鶴、「サケ炭」で特許取得(詳細はコチラ)

 白鶴酒造株式会社では、酒造りの過程で清酒のろ過に使用した後の活性炭(以後、処理後活性炭)を、牛にも地球環境にも優しい牛の飼料「サケ炭(すみ)」として商品化し、アップサイクルしています。
 清酒製造においては、食品添加物規格の2倍厳しい醸造用資材規格適合品の活性炭がろ過処理法の一つとして使用されています。炭は、過去の研究でも畜産用の飼料として効果が明らかにされていながら、価格面や牛の嗜好性によりあまり活用されていませんでした。また、処理後活性炭には清酒由来の様々な栄養が含まれていることや、活性炭の体内の不要物の吸着効果に着目し、資源の有効活用を目的として同酒造では研究に取り組んできました。
 

「サケ炭」を使用することで期待できる効果

これまでに「サケ炭」には
 ①子牛の重大疾病である下痢を低減
 ②牛の糞由来の悪臭を低減する効果
 などがあることを明らかになっています。。
 今回、但馬牛に対して一般的な活性炭、サケ炭、酒粕を同時に給与し、5分間の摂取量を測定したところ、サケ炭は活性炭、酒粕と比較して摂取量が多く、牛が良好な嗜好性を示すことが新たに見出されたため、飼料として特許を取得しました。
 今後、「サケ炭」の取組み(処理後活性炭のアップサイクル)を全国に展開することで、清酒製造業の廃棄物削減と畜産農家の課題解決を目指していきます。

酒粕の再利用はテーマとして良く上がりますが、産業廃棄物として処理されている炭の利活用は新しいテーマであり、白鶴酒造は新たに「酒造副産物を畜産飼料へ」という知財を取得しました。
畜産との連携で「サケ炭で牛を育て、その牛の堆肥が米作りに還元される」というような循環農業モデルのほか、食品や美容系など異業種への展開などが考えられそうです。

③.菊正宗「しぼりたてギンルビィ」新発売(詳細はコチラ)

 菊正宗酒造株式会社は、2025年10月6日(月)に『菊正宗 しぼりたてギンルビィ』を新発売します。本商品は「日常酒に革命を」というコンセプトのもと誕生したギンシリーズの発展型商品です。
 同社は生貯蔵酒カテゴリーにおいて5年連続シェアNO.1を誇り、新酒質と数種類の生原酒をアッサンブラージュすることで、これまでにない新しい味わいを実現しています。米由来の自然な甘みと、口いっぱいに広がるフルーティーな香り、やさしい口当たり、スッキリとした心地よい余韻が特長となっています。香りについては、「酢酸イソアミル」によるバナナ様の香りに加え、「カプロン酸エチル」のリンゴ様の香り、さらにライチのようなフレッシュな果実香を複合的に楽しめるようになっています。多くの日本酒ファンの皆様にその日の気分や食事との相性に合わせて、さまざまな温度帯でお試しいただけるお酒に仕上がっているそうです。

参考小売価格は1.8リットルで1,702円、900ミリリットル/ 860円

 パッケージデザインは、キーヴィジュアルとして「正宗印」を採用し正面ではなくあえて端に配置することでこれまでのギンシリーズとは異なる個性を、迷彩柄はアッサンブラージュ技術を、鮮やかな色合いはジューシーな旨味をそれぞれ表現しています。

ギンパックなどパック酒シリーズは「フルーティさを訴求する日常の定番酒」として、一定のポジションを築いてきました。また、香りを一つのキーワードとして、これまでにアクセスできなかったユーザー層の拡大が期待できますね。

😀{いよいよ今週「日本の食ビジネス カンファレンス 2025」が開催されます。魚・肉・野菜・米・酒、5ジャンルの著者が集まり、日本の食の未来について議論をします。私も登壇させていただきますので、是非お近くの方は足を運んでいただければ幸いです!🍶✨

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